こんにちは!面倒くさがりの専業主婦ごたまるです。
最近の夏は、本当に暑くなってきてますね。体調管理をしっかりしないとヤバいです(-_-;)
さて本日は、そんな時期にピッタリの郷土料理「冷や汁(ひやしる)」についてお伝えしていきます。
暑い時期でも食べやすくて、さらに栄養も豊富で、美味しい!ので本当にオススメです。
タイトルにもありますが、冷や汁は宮崎の郷土料理として知られています。そして、私ごたまるの出身地でもあります。
夏になると、当たり前のように食べていた記憶がありますね。進学で県外に出てから「え?コレって宮崎の郷土料理なんだ〜」と思ったくらいですw
「冷や汁」ってどんな料理?
ずばり、“冷たい味噌汁のぶっかけ飯”のようなものです。
元々は、農民たちが暑い夏に、麦飯に生味噌をのせ、それに水をかけて食べていたことがこの料理の成り立ちといわれているようです。
宮崎市中心部を流れる大淀川水系で農作業をする人々を中心に食べられてきたという歴史があり、暑い夏の農作業の合間に、素早く食べられる料理として親しまれてきました。
そして時とともに、徐々に手間のかかる料理へと変貌していき、現在のレシピになったみたいですね。
ざっくりと定番のレシピを言いますと、、
- すり鉢で白ごまをすり、ほぐした焼き魚の身(アジやタイ、カマスなど)と味噌を入れてさらにすり合わせて、冷や汁の素を作る。
- 冷や汁の素を火で炙って焦げ目をつける。
- それを冷水や出汁などで溶いて、輪切りにしたきゅうり、ほぐした豆腐、刻んだ大葉、みょうがを加える。
- 熱いご飯にぶっかけて食べる。
こんな感じです。
どうでしょうか??
食べるのはかき込んで素早く食べられますが、見ての通り、作るのはなかなか手間がかかります。
だけど、しみじみと美味しいんですよね、コレ。それぞれの素材の旨みやコク、香りがギュッと詰まっていて。
手間をかけてでもやっぱり食べたい・・・そんな気持ちにさせる料理です。
家庭料理なので、作り方やレシピは家庭によって本当に色々あります。なんだかんだ、皆さん自分の家庭の味が結局いちばん好きなんじゃないかな〜と思います(笑)
ところで、今回の記事を書くにあたり、一応冷や汁の本を図書館から借りてきまして、その正式な?レシピを見ていた夫が・・・
へぇ、昆布と鰹の冷やした出し汁を使うんだ〜
うちは何使ってるの?
(ぎくっ)み、水…だけど。
というか、水道水そのままぶちこんでるw
えぇー?! 出し汁じゃないの?(←残念そう)
いやいや、水で十分美味しいんだって〜
いりこやごまがたっぷり入っているので、本当に出し汁じゃなくても十分に美味しいですよ。(言い訳ではない)
ということで、我が家で作るレシピは定番よりはもう少し、いや、だいぶ雑に簡単に作っています。
よろしかったらどうぞ参考にしてくださいませw
我が家のレシピ
ベースとなる「冷や汁の素」をある程度まとまった量で一気に作ります。
- 冷凍保存が1〜2ヶ月程度効く
- 食べたい時に、この素を必要なだけ水に溶かして使えて便利
- 何より面倒くさい作業を何度もしたくない
という理由からです。
冷や汁の素の作り方
- 味噌 300g
- いりこ 150g
- 白ごま 75g
※ それぞれの量は多少前後しても大丈夫です
まずは“冷や汁の素”を作ります。
基本的には「味噌、いりこ(煮干し)、白ごま」この3つがあればOK!
(アジなどの焼き魚ではなく、いりこで十分美味しい&手に入りやすい)
① いりこの頭と腹わたをとる。
正直、これがいちばん面倒くさい作業です。
この作業サクサクしたつもりでしたが、20分くらいはかかりました…
一度、ズルして頭も腹わたも取らずにそのまま使ったことがありますが、これはダメでしたね。舌触りがザラザラとして美味しさが半減していました。ここは頑張りましょう!
② いりこをフライパンで炒る。
③ 白ごまも炒る。
④ フードプロセッサーなどで、いりこと白ごまを粉砕する。
⑤ 味噌を加えて混ぜ合わせる。
最初は混ぜにくいですが、だんだんまとまってきます。
⑥ 混ぜ合わせたら、フリーザーバッグなどに入れて、平たく延ばして板状にする。
そのまま、冷凍保存へ。
※ 完全には凍らないので、使う時は必要な分だけむしりとって使っています。
冷や汁の作り方
- 冷や汁の素 60g
- 水 250cc
- 豆腐 150g
- きゅうり 1本
- みょうが 1個
- 大葉 5〜6枚
- お好みで柚子胡椒など
① 冷や汁の素をホイルに出して、オーブントースターや魚焼きグリルなどで焼く。
焦げ目がつけばOK。
焼かずそのまま使っても普通に食べられはしますが、ひと手間かけた方が、香ばしさが加わって美味しさが増します。
② 豆腐、きゅうり、大葉、みょうがを用意。きゅうりは輪切り、大葉やみょうがは細かく刻む。
個人的には、豆腐はもめん豆腐が合うと思いますが、お好みのものを。
③ ボウルに①の冷や汁の素、豆腐、きゅうり、水を入れる。
④ お玉などで、冷や汁の素や豆腐をつぶしながら混ぜる。(ちょっと行儀悪いですが…)
普通は、冷や汁の素をまず水に溶いてから、そこに豆腐を手でちぎりながら入れたり、きゅうりを加えたり、という流れだと思います。
が、すみません私は一気にやっちゃいます!
⑤ 刻んだ大葉とみょうがを加えて混ぜ合わせる。
しばらく冷蔵庫に入れて冷やしておく。
すぐに食べたい時は、あらかじめ水を少なめにして氷を入れてもOK。混ぜているうちに、氷が適度に溶けてきて冷えた冷や汁ができます。
⑥ 温かいご飯に、冷えた冷や汁をかけたら完成!
お好みで、少し柚子胡椒を溶かして食べても美味しいですよ。
冷や汁は、美味しいだけじゃなくて、不足しがちな重要な栄養素も実はしっかりと補給できるんです。
冷や汁は栄養たっぷり!栄養成分を解説
今回紹介した我が家のレシピの栄養成分を算出してみました。
「白ご飯160g(女性普通盛くらい)+ 冷や汁1人分」で算出しています。
白ご飯(160g) | 冷や汁(1人分) | 合計 | |
エネルギー(kcal) | 250 | 155 | 405kcal |
たんぱく質(g) | 4.0 | 15.4 | 19.4g |
脂質(g) | 0.5 | 8.0 | 8.5g |
炭水化物(g) | 59.4 | 8.3 | 67.7g |
カルシウム(mg) | 4.8 | 374 | 378.8mg |
マグネシウム(mg) | 11.2 | 109 | 120.2mg |
鉄(mg) | 0.16 | 4.3 | 4.46mg |
亜鉛(mg) | 0.96 | 1.8 | 2.76mg |
食物繊維(g) | 2.4 | 3.4 | 5.8g |
食塩(g) | 0 | 2.7 | 2.7g |
普段の食事で不足しがちなたんぱく質やカルシウムや鉄などのミネラル類ですが、1食でもいい感じで摂れているのが分かります。
管理栄養士らしく、栄養素の説明をしていきますw
たんぱく質
夏場はそうめん、ざるそばなど糖質中心のメニューになりやすく、たんぱく質が不足しがちです。
たんぱく質がなぜ重要なのかというと、筋肉、肌、爪、髪、内臓など体を構成するあらゆる成分になるからです。他にも、血液やリンパ液、ホルモンや酵素、抗体などの体を調節する機能に関わっています。
つまり、たんぱく質は、私たちの体を作り健康を保つための必要な役割がたくさんあり、とっても大切な栄養素なのです。
なので、たんぱく質不足が続くと体力や免疫力の低下がおこります。
そんなたんぱく質は、毎食20gくらい摂れるのが理想なのですが、冷や汁1食で19.4g摂れているのでちょうどいい感じですね。
このレシピだと主に、いりこ、豆腐、味噌などがたんぱく質の供給源となっています。
ミネラル類
次に、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラル類も不足しやすい栄養素です。
ミネラルは少量ですが重要な役割を担っています。
たとえば、カルシウムは骨や歯の健康に、鉄は血液中の酸素運搬に、マグネシウムはエネルギー産生に関与し、亜鉛は免疫機能をサポートするなど、さまざまな機能を担っています。
ミネラルは体内で作り出すことができないので、食事から摂取する必要があります。
冷や汁1食でこれらのミネラル類が、1日に必要な量の1/3〜半分程度が摂れています。
このレシピだと主に、いりこ、豆腐、ごまがミネラル類の供給源となっています。
もう少したんぱく質やミネラル類を増やすなら、豆腐をレシピより多めに加えるといいと思います。
食物繊維
ちなみに食物繊維も大事な栄養素ですが、白ご飯ではなく、麦ご飯や雑穀ご飯などに変えるともっと摂ることができます。
食物繊維は、1日20g以上は摂りたい栄養素です。
冷や汁1食で6g程度摂れているので、まずまずOKかな?と思いますが、もう少しあるとよりいいですね。
まとめ
私なりの冷や汁の魅力をお伝えしてみましたが、いかがだったでしょうか?
冷や汁は、大葉やみょうがなどの薬味の香りと味噌、いりこ、ごまの風味と旨みが絶妙で、そこにきゅうりのシャキシャキ感や豆腐のコクも加わって、食欲が刺激されます。
さらに冷たい汁が心地良くて、食欲が落ちる暑い夏にピッタリの料理です。
栄養面にも優れていて、夏バテ防止にもなり、最強のサマーフードではないでしょうか?!
まぁ、作る手間が意外とかかるところが唯一の難点ですね。
ですが、“冷や汁の素”を一気にたくさん作ってストックしちゃえば、なんとかなりますので。
食べてみたい方いらっしゃいましたら、是非トライしてみてくださいね〜(^ ^)/